仕事でチームワークを向上するためのコツ・具体例、大切なことを解説

最終更新日:2025年05月20日

仕事でチームワークを向上するためのコツ・具体例、大切なことを解説
「チームワークが大切」と言葉にするのは簡単です。しかし、「チームワークはなぜ大切なのか」「チームワークを改善するためには具体的に何をすればいいのか」と問われると、返答に困る人も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、仕事でチームワークが重要な理由や、チームワーク不足がもたらすリスク、そしてチームワークの良い職場を作るために大切なことや施策の具体例などを解説します。

【おすすめ資料】
社内コミュニケーションの効果的な改善施策6選
【目次】
  • 仕事でチームワークが重要な理由
    • 目標を達成しやすくなる
    • 組織全体で対応できる力が備わる
    • 従業員のモチベーションが向上する
    • 新たなアイデアを創出しやすくなる
    • 状況の変化に応じて臨機応変な対応もしやすくなる
  • 仕事のチームワーク不足によって起こり得ること
    • 目標達成が難しくなる
    • 従業員同士の信頼関係が構築できない
    • 従業員間で対立が発生する
  • 仕事のチームワーク向上で大切なこと
    • コミュニケーション能力
    • 協調性
    • 状況把握力
    • 共感力(エンパシー)
    • 傾聴力
  • 仕事でチームワークを向上させるためのコツ・具体例
    • 目標を明確にして共有する
    • 適切なメンバーを選んで役割を決める
    • チームリーダーが率先してコミュニケーションを円滑にする
    • 社内コミュニケーションツールや研修などを導入する
  • まとめ
無料で6,000以上の
テンプレートをDLするなら!

>会員の方はこちらからログイン

仕事でチームワークが重要な理由

個人主義的な考え方やテレワークの普及などに伴い、チームワークの重要性を疑う声もあるかもしれません。しかし組織の成功にとって、チームワークは依然として不可欠な要素です。以下で解説するように、その理由は多岐にわたります。

目標を達成しやすくなる

チームでおこなう業務・プロジェクトがある職場では、個々人の能力を最大限に引き出し、長所・短所を補完し合うことで、より大きな目標を達成しやすくなります。個人では乗り越えがたい困難な課題や壁も、チームで協力することで解決への道筋が見えてくることがよくあります。

特に現在のビジネス環境ではタスクの専門化が進んでいます。しかし、一人ですべての業務をこなすのは難しいため、分業やチームでの協力が重要です。個人では解決が難しい問題に直面した場合でも、それぞれの意識や作業を整合させ複数人で協力するからこそ、困難な課題を乗り越えられ、大きなプロジェクトも成功させやすくなります。

組織全体で対応できる力が備わる

チームワークのある組織は、外部環境の変化や予期せぬ課題・チャンスに対して柔軟かつ迅速に対応できる力を持ちます。このような対応力は、競争優位性を確保するために非常に重要です。

たとえば、これまで経験したことのない事態が発生しても、チーム全体で情報を迅速に共有し、知識や経験を集約することで、一人だけでは思いつかない解決策も導き出せます。また、チームワークが良い組織では業務の属人化が生じにくいので、担当者の不在や交代に際してもスムーズに対応できます。

従業員のモチベーションが向上する

チームワークの良い職場環境では、従業員同士が協力し合い、共に課題を解決することで仕事へのモチベーションが高まりやすくなります。テレワークで陥りがちな問題点としても指摘されるように、孤立した状態で仕事をしていると、メンタル面で不調が生じがちです。

その点、互いに助け合える仲間がいることは従業員に安心感を与え、職場での幸福度を高めます。さらに、仲間と一緒に目標を追いかける中で、自分の努力がチーム全体の成功に寄与していると実感することは、仕事へのモチベーションや誇りにつながります。こうした心理的な充足感は離職率の低下にも貢献します。

新たなアイデアを創出しやすくなる

多くの場合、チームワークの良い職場は上司・部下に関係なく自由に意見を出し合える雰囲気が醸成されています。こうした企業風土は、新しいアイデアやイノベーションが創出しやすくなります。

なぜなら、「三人寄れば文殊の知恵」というように、一人で考えるよりも複数人で議論した方が、新しい発想が生まれやすいからです。異なるバックグラウンドや専門知識、視点を持つメンバーが意見を出し合うことで、多様性が高められます。

状況の変化に応じて臨機応変な対応もしやすくなる

現代は「VUCA時代」と言われるように、予測困難な不確実性に満ちています。市場のトレンドは目まぐるしく変わり、価値観も多様化している状況です。こうした変化の激しい環境においても、チームワークに優れた組織なら、メンバーがそれぞれに広げたアンテナから情報をキャッチし、組織に還元できます。そしてその情報を基に活発に議論し、臨機応変に対応できます。

また、予想外のトラブルや急な計画変更が必要になった際も、個人では難しい判断や対応をチーム全体で協力して進められます。これによって、意思決定や問題解決のスピードを向上させられます。

仕事のチームワーク不足によって起こり得ること

チームワークの大切さは、「それが不足しているとどのようなリスクが生じるか」を考えることでも分かります。チームワークが不足している職場環境では、主に以下のような悪影響が生じます。

目標達成が難しくなる

チームワークが欠如している職場では、従業員がチーム全体の目標や状況、自分の役割を明確に理解できず、連携が不十分になりがちです。そのため、業務の進行が滞りやすく、作業の漏れや重複、ミスが頻発します。

また、チームワークの欠如によって情報共有が難しくなってしまうと、業務の配分にも偏りが生じ、一方の従業員が多忙を極める中で、他方の従業員は楽をしているといった事態も起こりやすくなります。そのような状態では組織全体のパフォーマンスが著しく低下し、目標達成が難しくなります。

従業員同士の信頼関係が構築できない

チームワークが不足している組織は、日頃から従業員間のコミュニケーションも不十分で、信頼関係を築けていないことがよくあります。そうすると、お互いに能力や成果を認め合うことも難しくなり、協力し合おうとする姿勢も薄れます。

このような環境では、組織における自分の存在意義も見失いやすくなり、仕事へのモチベーションも低下しがちです。信頼関係が欠如した状態では、安心して意見を言いにくいため、ミーティングも閉塞的な雰囲気になります。

従業員間で対立が発生する

信頼関係の問題がさらに深刻化すると、従業員間で対立が発生することもあります。チームワークの良い職場では、たとえ意見が食い違っても、「プロジェクトの成功のために議論している」という基本的な連帯感は崩れません。

しかし、チームワークが不足している職場では、チームへの帰属意識や基本的な信頼関係自体が薄いため、他者の意見を尊重することが難しく、感情的な対立に発展しがちです。人間関係の悪化は、職場全体の環境を悪くし、離職率の上昇などにもつながりかねません。気まずさから必要な情報伝達を怠ったり、悪質な場合だと対立する相手の足を引っ張ったりする恐れもあります。

仕事のチームワーク向上で大切なこと

仕事でチームワークを向上させるためには、リーダーを中心に、メンバーそれぞれがコミュニケーション能力をはじめとする数々のスキルを持っていることが重要です。

コミュニケーション能力

チームワークを向上させるために、まず重要なのがコミュニケーション能力です。自分の意見や状況を正確に伝える力は、基本的な業務連絡をするためにも欠かせません。特にリーダーには、チーム全体に目標やビジョンを分かりやすく伝え、各メンバーを鼓舞する発信力が求められます。

個々のメンバーに関しても、互いに信頼関係を築くには、適度なコミュニケーション能力が必要です。正確に言葉を扱うだけでなく、表情や声の抑揚、仕草など、非言語的なコミュニケーションも意識すると、相手からより共感を得やすくなります。

協調性

協調性は、優れたチームワークを作るための基本的な要素です。いくら個人としての能力が高くても、メンバーそれぞれが自分本位な姿勢ではチーム全体としてのパフォーマンスは下がってしまいます。たとえ目立たない役割でも、チームのために全力を尽くす従業員は代えがたい存在です。

ミーティングでは、自分の意見を一方的に押し付けるのではなく、お互いを認め合い、受け入れる姿勢を持つことが大切です。そのような協調的な態度が、一人では生み出せない優れたアイデアを導くきっかけとなります。また、リーダーは、メンバーの隠れた努力や成果など、表には出にくい貢献にも目を向け、積極的に評価することを心がけましょう。

状況把握力

チーム全体の状況を正確に把握する力も、チームワークを高めるために欠かせません。この能力は、特にリーダーに強く求められる資質です。状況把握力があれば、チーム全体や各メンバーの問題を早期に察知し、適切なフォローをしやすくなります。

意見交換に際しても、特定のメンバーだけが発言しているような状況を敏感に察知でき、他のメンバーにも発言を促すなどして、メンバー全員の意見をくみ取りやすくできます。こうした状況把握力は、もちろんチーム外の事柄にも適用可能です。市場や顧客のニーズを捉え、的確なビジネス判断をするためにも状況把握力は重要な役割を果たします。

共感力(エンパシー)

チームワークを向上させるためには、共感力(エンパシー)も重要です。人間は理屈だけで動くものではなく、それぞれに固有の感情や事情を抱えています。チームワークを高めるには、何を思っているのか、なぜそのように行動したのかなど、相手に寄り添って考える姿勢が大切です。

感情的な共感は、ときに正論よりも強力に相手を説得し、動かす力を持ちます。共感性も大切にしてコミュニケーションを取ることで、チームの結束を真に高めることが可能です。

傾聴力

チームでの円滑なコミュニケーションを実現するには、発言力と同じくらい「傾聴力」も大切です。他のメンバーの意見や考えをしっかり聞き、理解しようとする姿勢があれば、互いの理解が深まり、建設的な議論がしやすくなります。

特にリーダーが傾聴力を持つことは、チームの風通しを良くし、職場の雰囲気を良くするために大切です。「きちんと話を聞いてもらえる」という安心感が、意見交換を活発にし、新たなアイデアや解決策を生む土壌を生み出します。

仕事でチームワークを向上させるためのコツ・具体例

チームワークを向上させるためには、自然の流れに任せるのではなく、積極的に対策に取り組むことが大切です。以下では、チームワーク向上に役立つ施策を解説します。

目標を明確にして共有する

チームの目標を明確にし、それをメンバー全員に共有することは、チームワークを高める第一歩です。目標は具体的な内容で、高すぎず低すぎず頑張れば達成できる程度の難易度に設定します。目標を設定することで、メンバー全員が同じ方向を向き、足並みをそろえて動きやすくなります。

また、「売上を10%向上させる」など、数値目標を設定すると達成状況の把握や進捗管理が容易です。各メンバーに個別の目標を設定する場合も、チーム全体の目標と整合的な内容にすることで、個人とチームの成長を結び付けやすくなります。

適切なメンバーを選んで役割を決める

プロジェクトや業務を進める際には、適切なメンバーを選定し、それぞれの役割を明確にすることが欠かせません。メンバーのスキルや経験、性格を考慮して適材適所に配置することで、チーム全体のパフォーマンスを最大化できます。

たとえば、専門性の高い業務には経験豊富な人材を配置し、調整役にはコミュニケーション力や協調性が高い人材を選ぶといった工夫が必要です。また、役割と責任を「見える化」することで、メンバー同士が互いの業務を理解し、協力しやすくなります。

チームリーダーが率先してコミュニケーションを円滑にする

チームリーダーは、チーム全体をまとめ、目標に向かって全員を導く中心的な存在です。そのため、チームワークを高めるには、リーダー自身が率先してコミュニケーションを取ることが欠かせません。リーダーが積極的にメンバーそれぞれと対話し、状況を把握した上で適切なケアをすることで、メンバーは安心して業務に取り組めるようになります。

また、成果を適切に評価し、称賛することもリーダーの重要な役割です。上司がしっかり自分の努力や成果を評価してくれるという信頼感は、メンバーのモチベーションや積極性を引き出します。こうしたリーダーの資質は簡単に身につくものではないため、企業側でリーダーシップ研修などを実施するのもおすすめです。

社内コミュニケーションツールや研修などを導入する

チームワークを向上させるためには、メンバー間のコミュニケーションや情報共有をスムーズにするITツールの導入も役立ちます。たとえば、ビジネスチャットやプロジェクト管理ツールを活用することで、リアルタイムの情報共有やタスク管理を効率的におこなうことが可能です。また、ビデオ会議ツールを使えば、リモート環境でも対面に近い感覚でコミュニケーションが取れます。

また、先述したリーダーシップ研修やチームビルディング研修などを実施することも効果的です。研修では、ロールプレイング形式のゲームなどを取り入れることで、楽しみながらメンバー間の関係を深められます。

まとめ

チームワークは、組織全体の目標達成や効率的な業務遂行のために欠かせない要素です。チームワークを向上させることで、イノベーションや新しいアイデアが生まれやすくなります。チームワークの良い職場は互いに助け合い、コミュニケーションが活発です。それにより従業員のモチベーション向上や離職率低下にもつながりやすくなります。チームワークやコミュニケーション力は、訓練や工夫によって向上できます。

チームワークを向上させるためにも、重要な社内コミュニケーションの改善策について解説した以下のホワイトペーパーもぜひ参考にしてください。

●課題解決に役立つ資料のダウンロードはこちらから
社内コミュニケーションの効果的な改善施策6選

[PR]
[PR]
このコラムをシェアする