売れるPOPの作り方(6)人は「限定」に弱い

最終更新日:2023年12月04日

売れるPOPの作り方(6)人は「限定」に弱い
POP広告で大事なのは、人の心をグッとつかむコトバ。つまりキャッチコピーです。
それでは、人の心は何に動かされて、何に注意を払い、何にキャッチされるのでしょうか?・・・というテーマで、これまでに「3つのタイプのフレーズで訴えよう」、「数字は大事ですよ」とか「No.1を作りましょう!」などのお話しをしてきました。

今回はその続きです。
「売れるPOPづくり」のテクニックをどんどんご紹介していきます!
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限定品を手に入れたくなる心理

今度のポイントはなんでしょう?
はい。それは「限定」という言葉です。限定というよりは「制限された」と言い換えてもいいかもしれません。

難しくはありません。
あなたも、どこかで必ずこの「制限された」POP広告を見ているはずです。

例えば・・・

「今日だけの、特別セールです!」
「残り10個だけ!次の入荷は未定です!」
「ここだけにしか売っていません!」


どうですか?このようなコピーを見たこと、ありませんか?

人は「いつでも」「だれでも」「どこでも」手に入るもの、つまり「いつでも買えて」「誰でも買えて」「どこでも買える」ものには大きな興味を示しません。よほど必要でなければ「今買わなくてもいいや」と思ってしまいます。その逆に「数が少なく」て「いつ手に入るかわからない」ものには当然興味を示します。

それには次の2つの深層心理が働いています。

不安感の解消

人は数量が絶対的に不足しているものや、期限を限定されたものには、より価値を置くという性質があります。宝石が貴重で高価なのは、その美しさもありますが、やはり普通では手に入らないからです。ルビーやサファイヤが、山や林で、道端や畑でゴロゴロ転がっていたら、あれほど高価な値がつくでしょうか?いつでもたくさんに手に入るのなら、道端から拾うことすらしないかもしれませんね。

でも、もし「いつでも手に入る」=「いつでも買える」ことが制限されると・・・。「本来あるべき当然の権利(=いつでも手に入れられる)」を失うことになって、人は心理的に【不安定】になります。

この【不安定】な状態は、とても居心地が悪く、なんとかこの居心地の悪さを解消しようとして、この「制限された希少なモノ」を何とか自分の手の中に入れて安心しようとする意識が自然に働くのです。

強迫観念

人は誰でも「損をしたくない(=得をしたい)」という思いがあります(関西地方の人はその傾向が特に強いのかも・・・苦笑)。そしてもうひとつ、人は「愚かに見られたくない=賢い人に思われたい」という欲望を持っています。

ですから、もし「お得な商品の限定販売を逃してしまう」となると・・・「損をしてしまう=(自分が)愚かにみられてしまう」と無意識に思ってしまいます。逆にその「お得な限定販売の商品」を手にいれたら「得をした=買い物上手=賢く見られる」という効果を無意識で期待します。

限定品

この2つの理由から、「期間限定」や「数量限定」はよく売れるわけです。

ですから、ときどきは、あなたの商品、農作物を「限定商品」にしてしまいましょう!
簡単ですよね?

たとえば、このようなPOPが立ててあったら?人はあなたの農作物の前で必ず立ち止まってくれるはずです。

「○個限定!
次はいつできるかわからないぐらい見事な出来栄えです」

「○日間限定!
今年最後の収穫!来年までもう出荷できません!」


最後にこんなPOPはどうですか?

「神様がプレゼントしてくれたような美味しい○○○が採れました。次のプレゼントの日は私にもわかりません!」

ほら?もうこれだけでもう無性に、なんとしても、手に入れたくなったでしょう?

執筆者情報

橘高総合広告研究所 代表 橘高唯史(中小企業診断士・フリーライター)
大手百貨店系通信販売カタログのディレクター業務に20年携わり、そこで培った「売れる理由」を体系化して2017年にコンサルタントとして独立。現在は公的機関の経営相談員やセミナー講師を務める一方、ライターとして執筆活動も行なっている。
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