売れるPOPの作り方(7)言い換えのテクニック その1

最終更新日:2023年12月04日

売れるPOPの作り方(7)言い換えのテクニック その1
今回はいきなりですが・・・簡単なクイズを出します!
瞬時に答えてくださいね!
考えたらだめですよ!
3秒で答えてみてください!

では、問題です。
■「鉄」1㎏と「羽毛」1㎏では、どちらが重いでしょう!
A)鉄
B)羽毛

はい!3秒経ちました。

もうおわかりですよね?答えはA)でもB)でもありません。なぜなら、同じ重さだからです。

あなたは正解したかもしれませんが、この問題を出すと何人かは「鉄」と答えてしまいます。もちろん冷静に考え直したら誰でもわかることなのですが。

なぜでしょう?
それは、「人は自分の持つイメージで、ほとんど無意識に(約3秒で)判断してしまう」という性質を持っているからです。これを専門用語では「シャルパンティエ効果」と呼ぶのですが、この原理原則を利用している広告は意外に少なくないのです。
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言い換えのテクニックを学ぼう

では、あなたもこの「シャルパンティエ効果」を利用して、POPのコピーを作ってみましょう!
・・・といきなり言われても、困ってしまうかもしれませんね。
ですので、こう言い換えます。「言い換えのテクニックを使ってコピーを作ってみましょう!」
同じことでも少し「言い換える」ことで効果は格段に変わってきます。
たとえば・・・

「通常2個1,000円の商品が今なら2個で500円」という割引SALE商品があったとします。あなたなら次のどのコピーをPOPに使いますか?

【A】500円引き!
【B】50%OFF!
【C】半額セール!
【D】1個買うと2個目は無料!

通常2個1,000円の商品が今なら2個で500円

実際のテストで最も売り上げが多かったのは【D】です。
どうです?あなたの感覚と一致しましたか?
人々はそれほど『無料』という言葉に惹かれやすく、イメージでは【D】の商品が一番安く感じます。

数字の力+言い換えのテクニックの例

以前、キャッチコピーにおける「数字の力」についてご説明しました。
この数字も言い換えることができます。

あなたの自慢の農作物、太陽の光をたっぷりと浴び、すくすくと育ったその商品のPOPに使うとしたら、どのコピーを選びますか?

【A】太陽の光を1ヶ月間浴びて育ちました!
【B】太陽の光を30日間浴びて育ちました!
【C】太陽の光を240時間!も浴びて育ちました!

※一日の日照時間を8時間で計算しています

どれが一番「太陽の光を【たっぷり】と浴びた」と感じるでしょう?
「1」と「30」と「240」。【C】の「240時間」が最も長く感じるのではないでしょうか。

太陽の光を浴びて

同じ時間でも単位が変わるとこれだけ数字が変わります。
このことを利用している広告はまだまだありますよ。

2gのビタミンC → 2,000mgのビタミンC → レモン1,000個分のビタミンC
・耐荷重10t100人乗っても大丈夫!
大人2人分の・・・ → 子ども4人分もの・・・


どうですか?こういう広告はよく見たり聞いたりしているでしょう?

ちょっと単位をかえたり、角度をかえたり、視点(見方)をかえたりした「言い換え」のテクニックを身につけると、もっともっとあなたのPOPの世界が広がります!
ぜひ、日頃から単位を変えるゲームを頭の中でやってみてくださいね。単位を変えたPOPの数字が、あなたの売上の数字も変えてくれるはずです。

「言い換え」は数字だけではありません。もっと別の、さらに奥深い「言い換え―ヒミツのテクニック」が用意されています。次回はそんなテクニックをご紹介します!

執筆者情報

橘高総合広告研究所 代表 橘高唯史(中小企業診断士・フリーライター)
大手百貨店系通信販売カタログのディレクター業務に20年携わり、そこで培った「売れる理由」を体系化して2017年にコンサルタントとして独立。現在は公的機関の経営相談員やセミナー講師を務める一方、ライターとして執筆活動も行なっている。
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