知っていると得する!簡単「助成金」ガイド

2020年02月25日

知っていると得する!簡単「助成金」ガイド
アナタは「助成金」というものを申請したことがありますか?この質問に「はい」と答える人はそれほど多くありません。

日本には助成金と補助金が合わせて年間に5,000種類もあるといわれていますが、なかなか活用されていないようです。何となくは知っているけれど、「自分には関係ないや」と思っている人がほとんどでしょう。

「助成金」は、国(や自治体)が、アナタに支給してくれるお金です。つまり返済の義務がないお金。ただ、それはアナタが自分で調べて、自分で申請しなければなりません。頑張っている人が、知っている人だけが、そしてちょっと努力して申請した人だけが、国からもらえるボーナスのようなもの。

事業を営まれている皆様にも「どのような助成金があるのか?」をぜひ知ってもらいたい・・・ということで、もっとも一般的な「助成金」をご紹介します。

「助成金」を申請できる基本条件

助成金をご紹介する前にいまいちど確認すると・・・ここでいう「助成金」は、主に厚生労働省が管轄しているものです。助成金は厚生労働省、それとよく似た補助金は経済産業省、が管轄している、ということは「事業者のミカタ:アナタには「貰えるお金」がある!-助成金と補助金」でもご説明しています。

厚生労働省ですから、この助成金は主に働く「人」と、働く「職場環境の整備」が対象です。そしてその財源は、会社やお店が人材を雇用すると発生する労働保険料の一部になります。

ですので、助成金を申請できる(もらえる)条件は、労働保険料をきちんと納めていることが前提となります。他にも申請するための条件がありますので、下記に列記します。

<助成金を申請できる条件>
・労働保険の適用事業所であること
・労働保険料の滞納がないこと
・法律で作成が義務付けられている書類や帳簿*を用意できること
 *…就業規則 出勤簿 賃金台帳など
・事前に計画の作成や提出手続きをおこなうこと
・労働関係の違反をしていないこと
・今まで助成金の不正受給をしていないこと
・風俗営業関係者ではないこと
・暴力団関係者ではないこと

考えてみればどれも当たり前のことですよね。つまり、普通に会社やお店を経営している中小企業や小規模事業者の方ならほぼ誰でも当てはまるものです。

助成金が普及しない理由

助成金は、誰でもが申請できるチャンスがありますし、要件さえ当てはまれば、件数予算がなくならない限り必ず貰えます。そこが、審査があって落選(採択不可という言い方をします)の可能性がある補助金と大きく違う点ですし、最も嬉しい点です。ですが、それでもまだまだ普及率は高くありません。その原因は何なのでしょう?

<助成金が普及しない理由>
・手続きや方法がわかり難い
・申請する書類が多くて面倒そう
・スケジュールなどの説明もややこしい
・誰も教えてくれない(忙しいし、自分で調べる余裕がない)

どれも、納得できる理由です。でも、逆に言えばこれらの4つの壁をしっかりと乗り越えれば、アナタも助成金が手に入れられるチャンスをつかめるということです。

知っていると得する!「助成金」ベスト4

では実際、どんな「助成金」があるのでしょう?一般的に普及している人気の「助成金」をピックアップしてみました。まずは、簡単に概要を説明します。

キャリアアップ助成金

助成金の中でもっとも人気があり、もらえる金額も小さくないのが「キャリアアップ助成金」です。

会社やお店は、正社員の方だけが働いているわけではありません。いわゆるパートタイマーの人、アルバイトの人、そして派遣社員の人など、様々な人が働いています。
このような非正規雇用者の方々の正社員への登用や、雇用期間に関する条件変更など、アナタの会社がその人たちに有利になるような施策を実施した場合に助成されます。

主に7つのコースが用意されていて、コース毎の条件により助成対象や金額が異なります。最小14,250円(1人当たり)~最大72万円(1人/1事業所当たり)です。

65歳超雇用推進助成金

「60歳が定年」と言われていますが、高齢者の方でもまだまだ元気に活躍できる人はたくさんいるはずです。そこで定年制を廃止したり、65歳まで、あるいは65歳以上に引き上げたり、ご本人が希望されるのなら「66歳以上でも働いてもらっていいですよ」という環境を整えた事業者に助成されます。

いろいろケースはあるのですが、中小企業の場合、最小で5万円、最大で160万円まで設定されています。

両立支援等助成金

両立とは、何と何の両立かというと、従業員の「仕事」と「家庭」の両立のことです。両立の一方が「家庭」であるので、ここでは主に女性の活躍を推進することが狙いの「女性活躍加速化コース」がありますが、他にも男性の育児休業取得を促したり、介護による離職防止の支援、そしてやむを得ない事情でいったん離職した従業員が復職する場合など、多くのケースを想定して助成金が準備されています。

支給額は内容により異なりますが、最小で14.25万円、最大で72万円となります。

人材開発支援助成金

「“人を、人財を育てる”ということに努力された事業者の方に支援しましょう」という主旨で設置されているのがこの助成金です。業務に必要な専門知識や専門技術を身に着けるための費用の一部を助成してくれます。

「特定訓練コース」「一般訓練コース」「教育訓練休暇付与コース」「特別育成訓練コース」など7コースが用意されていて、各々内容によって条件や支給される額が変わります。訓練にかかる経費や賃金の一部が助成されます。

他にもこれだけある「助成金」

前述のように、私たちのために国や自治体が用意している助成金は本当にたくさんあります。たとえば、この他にも「業務改善助成金」や「時間外労働等改善助成金」、また「障害者雇用安定助成金」「地域雇用開発助成金」などの地域に対する貢献度に報いる助成金も用意されています。

厚生労働省だけでなく、各地方の自治体も独自の助成金を設定している場合があります。一例をあげると「専門家派遣助成金(東京都・足立区)」「広告デザイン作成費助成金(広島県・府中町)」「コールセンター立地促進事業助成金(山形県・山形市)」など、その地域独自のものもたくさんあります。

まとめ

いかがでしたか?少しは助成金が身近に感じられてきましたか?アナタのお店や会社が、そしてそこで働く人たちが毎日頑張っているのなら、きっとそれに報いてくれる助成金が用意されているはず。

助成金を得るということは、お金以外にもメリットがあります。助成金が貰えるということは、それはアナタの事業がしっかりと運営されているという、ある種「お墨付き」をもらったことと同じ。これは社会的な信用にもつながりますし、何よりそれがアナタ自身の自信にもつながるはずです。

そう思って助成金を調べてみてはいかがでしょうか?

※この記事は令和2年2月時点の情報を元に掲載しています。助成金情報は随時変更(休止や中止含む)されますので、詳しくは皆さんのお住まいの近くにある主な関連機関(下記参照)にお問い合わせください。
●厚生労働省 ●中小企業庁 ●地方自治体窓口 ●労働局 ●ハローワーク ●商工会議所 ●産業振興センター 中小企業振興公社 ●よろず支援拠点


文:中小企業診断士 橘高 唯史

写真:studiographicさんによる写真ACからの写真

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