七夕を楽しもう~由来や各地の行事・ステイホーム中の楽しみ方まで

最終更新日:2021年06月30日

七夕を楽しもう~由来や各地の行事・ステイホーム中の楽しみ方まで
日本の夏を代表する行事のひとつに「七夕」があります。笹の葉に、折り紙で作った飾りやお願い事を書いた短冊をくくりつけたり、「笹の葉さらさら~軒端にゆれる~」と歌ったり。夏の夜を彩る、趣のある風習ですね。
今回は、七夕の由来や織姫と彦星の伝説をはじめ、全国の七夕まつりの紹介、ステイホーム中でも七夕を満喫する楽しみ方をご紹介します。

コロナ禍で外出が制限され、夏だというのに旅行やレジャーにも行けず、思い切り楽しむことができない今日この頃。ぜひ家族で一緒に「おうち七夕」を楽しんでみましょう。
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七夕の由来

奈良時代に中国から渡来した風習

7月7日の七夕は、日本に古くからある行事で、季節の節目を現す「五節句」の一つに数えられています。かつては旧暦の7月におこなわれていたので、今でも8月に七夕まつりが開催される地域もみられます。

七夕の由来には諸説ありますが、かつての中国で7月7日の夜におこなわれていた「乞巧奠(きこうでん・きっこうでん)」という行事が原型のようです。乞巧奠はもともと「機織りや裁縫が上達するように」との願いを込めた風習から生まれたものとされています。
やがてそれは韓国や台湾、ベトナムなど周辺の地域にも伝わり、日本には奈良時代に伝来、平安時代になると宮中行事となりました。

このように、古くからおこなわれてきた七夕行事ですが、庶民の間で楽しむようになったのは江戸時代に入ってからとされています。人々は、7月7日の夜、願いごとを書いた短冊や天の川に見立てた飾りなどを笹の葉につるし、彦星と織姫にお祈りするようになりました。

織姫と彦星の切ない伝説

天の川を挟んで輝く2つの星、わし座の1等星「アルタイル」には牽牛(けんぎゅう)とも呼ばれる彦星が、こと座の1等星「ベガ」には織姫が住んでいるという伝説があります。

天の神様の娘「織姫」は5色に光り輝く美しい布を織るのが得意でしたが、年頃になっても身なりをかまうことすらありませんでした。それを見た天の神様は、婿探しをするために天の川の岸辺を歩きます。すると、実直に牛の世話をして農耕に励む「彦星」と出会いました。
かくして織姫と彦星は結婚することになったのですが、やがて、2人は大切な機織りや牛飼いの仕事をやらなくなってしまったのです。
怒った天の神様は、広大な天の川をはさんで離ればなれに暮らすことを2人に命じます。織姫は毎日泣き続け、彦星は家に引きこもってしまいました。これを不憫に思った神様は、「これからまじめに働くなら1年に一度だけ、7月7日の夜に会わせてやろう」と伝えました。
2人はその日を心待ちにして懸命に働き出します。
しかし、年に一度の逢瀬がかなうのは天気がよいときだけで、雨が降って天の川が増水すると川を渡れないので会うことができません…1年間頑張っても報われないことがあるなんて、なんとも哀しいさだめですね。

今年の七夕は、晴れるでしょうか。

天の川

なぜ七夕には笹や短冊を飾るの?

古くから笹には不思議な力があり、神が宿ると考えられていました。そこで、「願いが成就するように」との思いから、願い事を綴った短冊を笹の葉に吊るすようになりました。

動揺・唱歌『たなばたさま』の歌詞に「5色の短冊」とあるように、実は、短冊の色にも由来があります。
中国の自然哲学「五行説」からきたもので、自然界は「木・火・土・金・水」の5要素から成り立っていると考えられています。5要素に対応する色は順に「青・赤・黄・白・黒(紫)」となり、これらの5色の短冊に書くことで願いが叶いやすくなるとされています。

全国でおこなわれる七夕まつり

七夕の季節になると、全国のあちこちで七夕まつりが開催されます。中でも「日本三大七夕まつり」といわれる、仙台七夕まつり、湘南ひらつか七夕まつり、一宮七夕まつり/安城七夕まつり(3つ目は一宮を挙げる場合、安城を挙げる場合があります)は有名です。
いくつかご紹介しましょう。

仙台七夕まつり

宮城県:仙台七夕まつり

日本三大七夕まつりの筆頭、宮城県仙台市で開催される「仙台七夕まつり」は、伊達政宗公が活躍した戦国時代から実に400年続く行事です。東北三大祭りのひとつにも数えられています。
例年8月6日・7日・8日に開催され、200万人を超える観光客が訪れます。仙台七夕独自の投網や巾着、屑篭(くずかご)など「7つ飾り」が見どころです。
※2021年は開催方向で検討中

神奈川県:湘南ひらつか七夕まつり

神奈川県平塚市で開催される「湘南ひらつか七夕まつり」は、戦後の復興まつりをきっかけに、商工会議所と商店街連合会が仙台七夕まつりにならって、昭和26年7月にスタートした行事です。
例年、7月上旬に3日連続で開催され、160万人もの人々がイベントを楽しんでいます。人気の七夕ステージでは、市民によるパフォーマンスやご当地キャラクターなどが登場します。訪れた際は、圧巻の「七夕おどり千人パレード」を堪能してください。
※2021年は縮小開催予定

愛知県:一宮七夕まつり

日本三大七夕まつり、3つ目には「一宮七夕まつり」が挙げられる場合と「安城七夕まつり」が挙げられる場合があります。
尾州織物など繊維業が盛んな愛知県一宮市で開催される「一宮七夕まつり」は、織物の神様への感謝を込めた「おりもの感謝祭」と呼ばれ、昭和31年に始まりました。
例年、7月下旬の木・金・土・日の4日間開催され、豪華絢爛な吹流し飾りを楽しみに、100万人を超える見物客が訪れます。
※2021年は一部イベントを中止して縮小開催予定

愛知県:安城七夕まつり

愛知県安城市で開催される「安城七夕まつり」は、戦後の町の活性化を図るための花火大会や大売り出しをきっかけに、昭和29年に第1回が開催されました。
日本一長い「竹飾りのストリート」が有名で、願いごとの聖地を目指しています。2009年からは「願いごと、日本一。」をキーワードに、願いごと関連のイベントが盛りだくさんです。
※2021年は開催中止

京都府:京の七夕

かつて平安京が置かれた京都についても触れておきましょう。
京の七夕」は、旧暦の七夕にあたる8月に、京都府の堀川エリア・鴨川エリア・梅小路エリア・北野紙屋川エリア、そして宮津市エリアなどで開催されます。
2010年から「祈り」や「願い」をテーマに始まったイベントで、伝統的な和文化を堪能できます。京都の町のあちらこちらに短冊を吊るした笹が飾られ、幻想的にライトアップされる様子は、賑やかなお祭りとはまた一味違った風情が楽しめます。
※2021年はオンラインイベント中心に開催予定

島根県:大東七夕まつり

歴史の古さからいえば、島根県雲南市大東町で開催される「大東七夕まつり」も忘れてはなりません。
今から450年ほど前の1574年に「泰平」の時代になったことを祝い、代官屋敷に短冊を飾ったのが起源といわれています。
毎年8月6日の夕方に開催され、浴衣やハッピを着た子どもが笹や提灯を持ち、大提灯や山車とともに平和を祈りながら町内を練り歩きます。
※2021年の開催状況は不明

ステイホーム中に七夕を120%満喫する楽しみ方

このように、全国各地では、それぞれの地域の特色を生かした七夕まつりが開催されていますが、昨年に引き続き今年もコロナで中止や縮小を余儀なくされています。
例年のように大勢で行事を楽しむことはできませんが、コロナ禍でもお家で楽しめる方法を紹介しますので、ぜひ家族と一緒に七夕を満喫しましょう。

七夕の行事食・そうめんを食べよう!

桃の節句には「あられ」、端午の節句には「ちまき」などの行事食を食べますが、七夕は?と聞かれて答えられる人は少ないかもしれません。実は、七夕には「そうめん」を食べて無病息災を願う風習があります。
暑さで食欲も低下しがちな七夕の季節には、行事食のそうめんはぴったりですね。

最近では、おうちで楽しめる「流しそうめん器」も進化し、アトラクションさながらの「そうめんスライダー」など子どもと遊べる家電も登場しています。

七夕の行事食、そうめん

笹がなくてもOK!マスキングテープで七夕ウォールを作ろう

本物の笹が用意できなくても大丈夫。壁にマスキングテープで笹を描き、折り紙で七夕飾りを作りませんか?
ARCH DAYSさんのコラム『おうちで楽しむ七夕飾り!マステで簡単「七夕」ウォールの作り方』で紹介されていますが、簡単にオシャレな飾りができあがりますよ。
単色のマスキングテープを使って笹の枝や葉を作り、折り紙で飾り物や短冊を作ってマスキングテープで貼り付ければ完成です!

もっと手軽に!織姫&彦星の絵を飾って七夕気分

お子さんがいらっしゃるなら、ぜひ織姫と彦星の伝説をお話ししてあげましょう。そして、笹飾りが用意できなくても、織姫と彦星の絵を飾ればお部屋が七夕の雰囲気に。お子さんが描いた絵を飾るのもおススメです。

テンプレートBANKでも、可愛らしい織姫と彦星や笹飾りのイラストをご用意しています。無料でダウンロードできますので、七夕の演出にご利用ください。

まとめ

今年の七夕も、大々的な行事はできないかもしれません。でも、七夕は、はるか昔から続いてきた行事です。7月7日の夜には空を見上げて、織姫と彦星が再び巡り会えることを祈りつつ、皆様もぜひ、お願い事をしてみてくださいね。

■参考サイト
日本の【七夕】文化や由来について詳しく学ぼう|THE GATE
おうちで楽しむ七夕飾り!マステで簡単「七夕」ウォールの作り方|ARCH DAYS
意外と知られていない、七夕の[行事食]とは|ウェザーニュース



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