ビジネス用の送付状の無料テンプレートを紹介。正しい書き方も解説

最終更新日:2024年02月22日

ビジネス用の送付状の無料テンプレートを紹介。正しい書き方も解説
商取引の際に、相手方へ書類を郵便やFAXで送るとき、あるいは物品などを宅配で送るときには、送付状を一緒に送るのが一般的です。
ただし、最近ではSDGsや業務効率化の観点から、すべての送付書類に送付状を添付している訳ではありません。たとえば、役所や官公庁へ提出が義務付けられた書類などで、特記事項がない場合は添付しません。
しかし、送付状を添付することで、相手に誠意が伝わるなどの効果も期待できるので、送付状はないがしろにできません。送付状によって相手方の印象も変わってくるかもしれません。

相手方に好印象を持ってもらえる送付状とは、どのようなものでしょうか。記載すべき項目を整理し、相手方に内容を的確に伝える送付状について解説します。
【目次】
  • 書類送付状とは
    • 送付状の書き方
  • 送付状のテンプレート
  • 送付状に記載すべき項目
    • 送付日
    • 宛先
    • 差出人
    • 表題
    • 挨拶および本文
    • 記書き
  • 送付状を用意すべき場面
  • 送付状を作成する際の注意点
    • テンプレートの記載事項
    • A4用紙1枚にまとめる
    • 内容は簡潔、明瞭に
  • まとめ
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書類送付状とは

書類送付状(添え状とも言います)とは、書類を送る際に添える書面のことで、送り先の人に送付物の内容を一目で正確に伝える役割があります。また、相手方に挨拶をして、円滑なコミュニケーションをもたらす役割もあります。そして、送付物の本文では記載できなかった連絡事項や補足事項を伝達する役目も果たします。
このように、送付状は重要な役割を担っています。

送付状の書き方

書類送付状の書き方に決まりはありません。
ただし、ビジネスマナーとして送り先に対して挨拶をすること、同封書類の内容と部数を正しく伝えること、さらに本文に記載できなかった連絡事項や補足事項を明記することは必要です。

送付状のテンプレート

書類送付状をゼロから作成するには、手間と時間がかかります。送付状の例文をテンプレートという形で、インターネット上で無料提供しているものがありますので、それを活用するとよいでしょう。
様々なパターンのテンプレートが提供されていますので、その中から気に入ったテンプレートを選んで、差出人などを書き換えて利用してください。

送付状に記載すべき項目

書類送付状 見本

書類送付状には、最低限次のような項目を記載する必要があります。

  • 送付日付
  • 宛先
  • 差出人
  • 表題
  • 挨拶および本文
  • 記書き
  など

それぞれについて解説していきます。

送付日

書類送付状には、必ず送付した日付を記載してください。
受取人が送付した日付を確認することがあります。また、到着が遅くなった場合、送付日が問題になることがあります。

送付日は送付状の右上に右寄せにして記載することが多いです。和暦、西暦は問いませんが、送付物の本体の日付と合わせた方がよいでしょう。

宛先

宛先は、書類送付状の送付日の次の行に左寄せにして記載してください。
会社名は間違いがないように正確に記載してください。(株)のように省略することは、相手方に失礼になりますので、株式会社と明記してください。

会社名の次の行には、担当者の氏名を記載してください。会社名や部署名のあとには「御中」、個人名のあとは「様」としてください。

差出人

差出人は、宛先の次の行に右寄せにして記載してください。
相手方が送付物について問い合わせをすることが想定されますので、電話番号やメールアドレスを明記するとよいでしょう。
記載事項としては、会社住所、会社名、部署名、担当者氏名、電話番号、メールアドレスなどになります。住所や連絡先などはフッタなど別の場所に記載してもよいでしょう。

表題

相手方に送付物を送った目的を簡潔に伝えるために、表題を記載しましょう。
表題は差出人の次の行に中央寄せにして、目立つように文字のフォントを大きくしてください。
表題の内容は、わかりやすくするために「書類送付のご案内」「○○○○送付の件」などと明記してください。

挨拶および本文

挨拶文はビジネス文書と同じように、「拝啓」で始めて、「敬具」で終わらせるとよいでしょう。ビジネス文書のように時候の挨拶文を入れると、作成の都度、季節に合わせた挨拶文を考えなければならなくなりますので、季節に関係ない挨拶文の方がよいでしょう。

本文には送付した目的を簡単に記載して、相手方が何の用件かすぐにわかるようにしてください。

記書き

記書きは、送付物を箇条書きにして、相手方にわかりやすく伝える表現方法です。
「記」の文字は、本文の次の行に中央寄せにして記載してください。そのあと改行して、送付物の内容と部数を箇条書きにしてください。

箇条書きのあとには、これがすべてであることを明確にするために、「以上」と明記してください。また、本文以外に相手方に伝えることがあれば、「連絡事項」として記述するとよいでしょう。

送付状を用意すべき場面

書類送付状を添付する理由は、ビジネスマナーであることと、送付物の封入ミスや部数ミスなどのトラブル回避のためです。

送付状を用意すべき場面としては、契約書や商談資料を送る場合、商品や物品を送る場合、履歴書や職務経歴書を送る場合などが考えられます。

他にも、商取引で使用する見積書、発注書、納品書、請求書、領収書を郵便やFAXで送る際にも、送付状を添付することがあります。

逆に、送付状が必要ない場合としては、Eメールに添付して送信する場合です。メールの本文に挨拶や内容を記載するので、送付状は不要と考えられます。また、書類を直接相手方に持参する場合も、口頭で説明するので不要になります。

送付状を作成する際の注意点

書類送付状を作成するときには、無料のテンプレートを利用することをおすすめしましたが、どんなテンプレートでもよい訳ではありません。いくつか注意すべき点がありますので、これから解説します。

テンプレートの記載事項

インターネット上で提供されている無料のテンプレートを利用する場合には、書類送付状に前述した最低必要な記載事項がすべて明記されているか確認してください。提供されているテンプレートが、すべて完璧なものとは限りません。

また、テンプレートを繰り返し利用する場合、データを入力したままにしておくと修正し忘れるリスクがあります。テンプレートは未入力の状態のまま保存しておくことをおすすめします。
また、くれぐれも宛先の会社名や担当者氏名を間違えないようにしてください。
間違えた名前で送ると、相手に失礼なことになり、気分を害することもあるので十分気をつけてください。

A4用紙1枚にまとめる

書類送付状は、相手方が受け取ったときに見やすくする必要があります。
そのためには、用紙のサイズは通常ビジネスで使用されるA4サイズの用紙にすることをおすすめします。
大きかったり小さすぎたりすると、他の書類とのバランスが悪くなり、受け取った人が読みづらいと感じたりします。

また、送付状が2枚以上になると、読むのが面倒になりますので、送付状が1枚で収まらない場合には「別紙ご参照」として、送付物を記載した別紙を作成して添付してください。

内容は簡潔、明瞭に

書類送付状の内容は、簡潔、明瞭に作成することが基本です。
相手方に自社を売り込みたいがために、挨拶文が長くなったり、自社のPRが多くなったりしますと、相手方は送付状の内容が多すぎて読まなくなります。これでは逆効果です。
しっかり読んでもらうには、送付状の内容は必要最小限の項目に絞り、簡潔で明瞭な内容になるようにしてください。

まとめ

書類送付状はどれも同じと見られがちですが、相手方にきちんと読んでもらい、こちらが伝えたいことをしっかり理解してもらうためには、それなりの工夫が必要です。
相手に伝えたい内容を簡潔にまとめ、書式はシンプルで見やすいデザインになるように心がけてください。

そして、受け取る相手の気持ちになって送付状を作成することが、相手に伝わる送付状を作る秘訣になります。

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執筆者情報

塚越FP社労士事務所 代表 塚越一央(1級FP技能士・社会保険労務士)
東京都立大学法学部を卒業後、大手都市銀行及び銀行系のシンクタンクに41年間勤務し、定年退職を機に1級ファイナンシャル・プランニング技能士及び社会保険労務士のダブルライセンスで「塚越FP社労士事務所」を立ち上げ、現在に至る。
日本FP協会東京支部主催の「神保町FPフォーラム」に参加し、相続のセミナー講師及び相談員を務める。また、外部メディアへの記事執筆や監修、コンサルティング業務を手掛ける。
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