未経験から半年で応用情報技術者を取得する勉強方法

最終更新日:2017年05月22日

未経験から半年で応用情報技術者を取得する勉強方法
先日情報処理技術者試験の合格発表がありましたが、皆さんの中にも資格取得を目標にしている方はいらっしゃると思います。

情報処理技術者試験とは情報処理推進機構(IPA)が主催する情報処理に関する国家試験です。
試験に合格すると、会社によっては合格報奨金が出たり、査定で高評価を得られたりする場合もありますし、IT業界へ転職活動をしようとした際に転職活動を有利に進めることもできます。
参考:情報処理技術者試験とは(IPA)

今回の記事では、数ある情報処理技術者試験の中でも「応用情報技術者」に焦点を当てて、未経験から入社半年で合格できた私の勉強方法をお伝えしたいと思います。

※以下、本試験に関する情報は2017年5月現在のものとなります。
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受験時の情報

受験時点の情報
以下の状態から半年間勉強しました。
・文系大学出身
・入社前にプログラミング未経験
・資格はITパスポートのみ所持

高校生の時に基本情報技術者の勉強はしていましたが、合格には至りませんでした。
プログラミングの経験は机上以外にありませんでした。
また、大学は文系学科のため一切プログラミングには触れていません。

受験した理由は、当時勤めていた会社の合格一時金が欲しかったため、そして、もし転職をしようとした際に有利になるだろうと思ったからです。

応用情報技術者の仕組み

応用情報技術者の試験は、「午前試験」「午後試験」の2つから構成されます。

午前試験は四肢択一の問題が80問出題されます。48問(6割)以上の得点でクリアとなります。

午後試験では長文読解の問題が出題されます。
択一の問題もありますが、中には記述で解答させる問題もあります。
「セキュリティ」の分野が必須選択で、「経営戦略」「システムアーキテクチャ」「ネットワーク」「データベース」「組込みシステム開発」「情報システム開発」「プログラミング(アルゴリズム)」「プロジェクトマネジメント」「サービスマネジメント」「システム監査」の10題から4題を選択して解答します。
配点は各20点で、合計6割以上の得点でクリアとなります(採点基準は公表されていません)。

午前と午後、それぞれ6割以上の得点で試験合格となります。

出題分野

マネジメント・テクノロジ・ストラテジの分野より出題されます(午前・午後共通です)。 各分野の概要は、以下の通りです。



マネジメント:プロジェクトの進捗やオフィスの整備等、「管理」に関する知識が問われます。
テクノロジ:「情報処理」に関する知識が問われます。午前試験・午後試験のいずれも、この分野の出題数が最も多くなっています。
ストラテジ:商業簿記や経営学など、その名の通り「経営戦略」に関する知識が問われます。

上述の通り、「コンピューターが0と1で動く仕組み」から「プロジェクトの管理手法」、ひいては「財務諸表の分析」まで非常に幅広い知識が問われる試験です。

各試験対策

応用情報技術者では、「午前試験」「午後試験」それぞれ出題形式が異なり、両者に対策をおこなう必要があります。
以下に、午前試験と午後試験のそれぞれの対策を示します。

午前試験対策

午前試験の対策で最も有効なのは、過去問題の演習をおこなうことです。
午前試験の出題はだいたい過去問題から4割、過去問題と類似の問題が1割と言われています。
過去問題を完璧にすれば5割は正解できるので、合格までぐっと近くなります。
過去問題はIPAのサイトから午前問題・午後問題共に無料でダウンロードできますので活用しましょう。

私のお勧めの午前対策は、「出題頻度の高い問題をまとめた参考書」を利用する勉強方法です。
そのような参考書を利用すれば、頭から過去問題を解いていくより更に効率の良い対策が実現できます。

午後試験対策

応用情報の鬼門は午後試験です。
「午前問題の問題と答えを暗記する」だけの勉強法だと、午後試験で簡単に落とされます。

午後試験でお勧めの勉強方法は、1冊参考書(問題演習のものではなく、教科書のようなもの)を買って「過去問題を解いていて、分からないところがあったら参考書を読んで理解する」方法です。
応用情報の参考書はかなり分厚く、最初から読もうとすると挫折する可能性が高いです。
上記のやり方であれば、分かるところはとばして分からないところだけを勉強でき、挫折しにくいという利点があります。

午後試験は午前試験と違い過去問題がそのまま出題されることはありませんが、問題に慣れる意味で過去問題を解くのは有効です。

問題の選択

午前試験の勉強をしていると自分の得意分野が自ずと分かってくるかと思います。
得意な4題に加え、念のためもう1~2題勉強しておきましょう。
セキュリティは必須ですので必ず勉強してください。

狙い目は「組込みシステム開発」

午後問題の組込みシステム開発は、システム開発に関する知識よりも読解力が問われる問題です。
試しに1題解いてみれば分かると思いますが、文章を読解できれば解答できる問題がほとんどです。
組込みシステム開発に限りませんが、中には文章の中に答えがそのまま書いてある場合もあります。
文系出身の方や文章の読解に強い方には特にお勧めの分野です。
また、「サービスマネジメント」「プロジェクトマネジメント」も、これに近い傾向があります。
当日の問題を見て、読解のみの問題でしたら積極的に狙っていきましょう。

その他勉強法

上記に紹介した以外に、有効だと思った勉強方法を紹介します。

通勤時間を有効活用する

電車通勤の方の場合に限られてしまいますが、通勤時間は勉強に充てましょう。
片道10分だと仮定しても、往復20分、1ヵ月(20日と仮定します)続ければたったこれだけでひと月6時間強も余分に勉強時間が確保できます。
通勤時間が短い方は、午前問題の勉強に充てるのがお勧めです。

問題演習アプリケーションやサイトを有効活用する

特に午前問題に顕著ですが、1問から手軽に勉強できるサイトやアプリケーションが、ありがたいことに非常に充実しています。
中には無料で提供されているにも関わらず、かなり有用なものもあります。
スマートフォンなら電車の中で操作していても迷惑になりにくいので、通勤時間に問題演習アプリケーションを用いて勉強するという勉強方法をお勧めします。

朝勉強する

人によるところもありますが、例えば「勉強時間は1日2時間」と決めたら、「夜2時間」よりも「朝1時間、夜1時間」と配分する方が能率が上がります。
人間は夜よりも朝のほうが集中力が増し、物覚えが良くなるそうです(これは勉強に限らず仕事にも言えます)。
朝少し早めに起きて、朝活として勉強するのがお勧めです。

他の情報処理試験を受ける

合格者の傾向として、「情報処理試験を続けて受けている人は合格率が高い」そうです。
基本情報技術者を持っていなければまず受けてみるのもいいですが、お勧めはITパスポートです。
基本情報技術者が半年に1回しか実施されないのに対し、ITパスポートは1ヵ月に何度も実施されています。
知識の土台を作るのに、他の試験も有効利用しましょう。
参考:ITパスポート試験(IPA)

さいごに

応用情報技術者に関しては、高額の報奨金を設定している会社もあるかと思います。
資格取得に対して効率の良い勉強方法を徹底し、余った時間ともらったお金で実務の勉強をしましょう。

頑張ってください!

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