見積書の書き方や必要な項目を徹底解説【テンプレート付き】

最終更新日:2024年02月20日

見積書の書き方や必要な項目を徹底解説【テンプレート付き】
ビジネスシーンで見積書を求められた際、相手は複数の業者から相見積(あいみつもり)を取っているケースが多いでしょう。
相見積で比べられる場合、価格はもちろんのこと、サービスの質なども比較対象になる可能性があります。見積書を作成するときは、発注者の希望を汲み取りつつ、わかりやすい内容にすることが重要です。
この記事では見積書の書き方や必要となる項目を解説します。見積書のテンプレートも紹介しますので、ぜひ活用してください。
【目次】
  • 見積書とは?
    • 見積書作成のフロー
  • 見積書に必要な記載項目
    • 税額については記載するべき?
  • 見積書テンプレートはここが便利
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見積書とは?

見積書とは、正式な発注を受ける前段階として、受注側が提供する商品やサービスの価格、納期などを記載して発注側に交付する書類のことをいいます。

工事業やソフトウェアの開発など、サービスの提供が長期に渡る場合には期間や工程などの項目を記載することもあります。

発注側が依頼する事業者を選定するために複数の候補事業者から見積書を取得する場合(相見積もり)や、事前に費用や内容を確認したいという場合に作成を求められることがあります。
特に、ある程度高額な商品やサービスの導入にあたっては、発注側も社内の稟議を通すために見積書が必要になるなどの事情で求められるケースがあります。

見積書は取引開始に必須の書類というわけではありませんので、受注側が発注側から求められた場合に作成するというケースが多いです。

見積書作成のフロー

発注者から見積書の作成依頼を受けた後、見積書の作成から送付までのフローは以下の通りです。

1.見積書に記載する項目の列挙
発注者の依頼内容に沿って、まずは見積書に記載すべき商品やサービスを列挙します。見積書は発注者の意思決定のために必要な書類なので、できるかぎり商品やサービスの内容を詳しく記載したほうが親切です。

発注者側から見積書に記載してほしい項目を指定してくることもあるため、その場合はその指示に従って作成すればよいでしょう。

2.見積金額の記載
見積書において、最も重要なのが金額です。自社しか提供できないような商品やサービスであればまだしも、実際にはそのような商品やサービスは珍しく、多くの場合、競合他社が存在します。そのため、発注者によっては相見積もりをとって発注候補者間の金額を比較することがあります。

3.その他項目の記載
納期や見積書の有効期限など、その他の情報を見積書に記載します。商品やサービスの性質に応じて記載すればよいでしょう。

4.発注者への送付
見積書が完成したら発注者に送付します。

見積書は、できるかぎり早く発注者に提供できることが望ましいです。特に相見積もりの場合、もし近い金額の見積書であれば、早く提供された企業のほうが「仕事が早い」というイメージにつながりやすく、印象が良いでしょう。そのため、送付方法はメールなどすぐに確認できる方法をおすすめします。

ただし、建設業やソフトウェア開発業のように業務が長期に渡り、かつ受注側も多くの下請事業者や提携業者との共同作業になるケースでは、正確性を担保するためにはある程度の時間がかかります。あくまでも、送付までのスピードよりも正確さのほうが重要であることは認識しておきましょう。

見積書に必要な記載項目

見積書に必要な項目について説明します。

(1)見積書の宛先
見積書には、発注者の名称を記載します。会社であれば社名と担当者名、個人であれば氏名を記載します。

(2)見積書の発行日
見積書には発行日を記載します。見積書の有効期限の起算点にもなりますので、忘れずに記載しましょう。

(3)見積書番号/通番
書類管理のため、見積書番号を記載します。もし発注者から見積書に関する問い合わせがあった場合など、見積書番号を元にすぐに内容を照会できるように記載します。

(4)発行者(自社)の会社名、住所、電話番号など
見積書の発行事業者である自社の社名や住所、連絡先電話番号を記載します。また、自社の担当者も記載しておくと相手からの問い合わせの時に便利です。

(5)発行者(自社)の社印
会社印の押印は必須ではありませんが、慣習的に角印などを押印することがあります。企業によっては、見積書の内容を社内的に確認したことを示す意味で角印を押印する例もあります。

(6)見積書の有効期限
見積書の有効期限は、将来的な商品やサービスの価格変動の可能性を想定し、記載するようにします。

(7)見積金額(合計額)
見積金額はひと目で総額がわかるように税込で記載することが通例です。

(8)商品名
商品名(サービスの場合はサービス名)については、発注者がわかりやすいように一般的な呼称などを使って記載します。

(9)商品の数量
商品の数量については発注者から数量の指定があった場合に記載します。単発のサービスなどについては記載しないか、記載するとしたら「1」(式)と記載します。

(10)商品の単価
単価を記入します。税抜か税込かわかるように記載します。

(11)商品の金額
商品の数量×単価で計算した金額を記載します。

(12)小計
商品の金額の合計額を記載します。

(13)消費税など
小計金額に対応する消費税額を記載します。

軽減税率が適用される食料品などが見積りに含まれている場合は、10%の税率と8%の軽減税率が適用される項目を分けて消費税額を記載します。

(14)合計金額
税込合計額を記載します。

(15)備考
見積書の発行にあたっての備考があれば記載します。

税額については記載するべき?

消費税の扱いについては、税別/税込どちらなのか明記するのがよいでしょう。
相手に「税別/税込のどちらだろう?」と考えさせ、無駄なストレスを与える必要はありません。明確に記載するのが親切でしょう。

見積書テンプレートはここが便利

このように、見積書に書くべき項目は多岐にわたっています。
一から自分で作り始めると、必要な項目がうっかり抜けてしまう恐れがあります。
その点、テンプレートにははじめから必要な項目が網羅されていますので、書き漏れがなくなり、安心です。

業務形態や販売する商品によって、必要な項目などが変わってくることもあると思います。自分の会社用にアレンジしたものを用意して、常にご利用いただくことをおすすめします。

監修者情報

司法書士事務所V-Spirits 代表 渋田貴正(税理士・司法書士・社会保険労務士)
法書士事務所V-Spirits代表、税理士法人V-Spirits社員税理士。
税理士法人V-Spiritsでは、開業時の融資サポートや事業計画の策定支援、会社設立支援、開業後の税務顧問など起業家のためのワンストップサービスを行っている。
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見積書は会社が発行する正式書類です。発行の都度記録を残し、商談の進行を管理します。
商談の中では必ず「値引き」の話が出ます、見積書にはどのように表現しますか?
商品の価格を崩せない場合、あるいは経理処理に連動して値引き後の単価では処理できない場合もあります。その時に使われるのが一括値引きを表す「出精値引き」です。
「シュッセイネビキ」はギリギリ努力して、このお値段をひかせていただきます、の意味です。
ただし、法人相手の見積書では通用しても、一般消費者向けの見積書に使うと意味が通じなかったり、「出世値引き」と間違えられたリ、うさんくさいと思われたりであまりお勧めはできません。単に「値引き」の表現にとどめましょう。見積書のExcel(エクセル)形式のテンプレートは無料でダウンロードしていただけます。

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