新人教育マニュアル作りのポイント&テンプレートの活用

最終更新日:2021年03月31日

新人教育マニュアル作りのポイント&テンプレートの活用
入社直後は右も左もわからない状態の新人を、会社の利益に貢献する人材に育てあげるためには、新人教育の内容や進め方が非常に大切です。そこで、要点をしっかり押さえた新人教育用のマニュアルの作成や、具体的な目標とスケジュール設定が重要になってきます。とはいえ、日々実務に追われる中でじっくりと時間をかけて新人教育を行うことができるほどの企業体力がある会社は一握りです。そこで今回は、テンプレートを活用して、できる限り省力しながら、効率よく新人教育を進めるポイントとマニュアル作成の注意点をご紹介します。
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新人教育では何をやるべき?

新人教育は、名刺交換や電話応対など社会人としての最低限のマナーを教えることだけでは十分ではありません。具体的にすべきことは業種や職種によって異なりますが、「会社の利益に貢献する人材を育てる」という目標自体は共通しています。そのため、新人教育でまず大事なことは、教える側が「どういう人材に育って欲しいか」について具体的なビジョンを持っていることです。目指す人材像が曖昧なままですと、漫然と新人教育をおこなうことになってしまいます。時間や人手をかけた割には成果が乏しいという残念な結果にならないようにするためにも、まずは目指す人物像を明確にして、それを実現するためには具体的にどんなスキルや経験をいつごろまでに身につけて欲しいかを、目標から逆算して計画を組み立てることが大切です。

新人教育のポイント

ほとんどの会社では、新入社員全員を対象に名刺交換や電話応対など一般的なマナー研修をおこなったのち、それぞれの配属先で実際の業務を通して仕事を覚えていくOJT(オンザジョブトレーニング)に移行するのが一般的です。つまり、多くの場合、実際に新人教育の現場となるのはそれぞれの部署ですので、社員の誰もが新人教育を担当する可能性があるということです。新人教育は人事部など一部の部署だけの問題ではなく、会社全体で取り組むべきものだという意識をまずは全体で共有する必要があります。
会社という組織全体の中で将来的に担って欲しい役割や、入社時点でのスキルや能力などは一人ひとり違うため、教育担当者がそれぞれの新人に合わせた教育をおこなっていくことが大切です。そのために教育担当者は、新人の成長を促すために実現可能な目標設定やスキルアップの計画を練ることになりますが、一人や少人数では偏った視点にとらわれてしまう危険性もありますので、新人教育に関する情報を適宜共有し、フィードバックを受けながら進めていくことが重要です。そのためには、社内で共通の新人教育マニュアルや、現状報告などの共通したフォーマットを準備しておくとスムーズに進むでしょう。

新人教育マニュアルの作り方

新人教育マニュアルを作るためには、まず業務内容を整理しなければなりません。1日の業務の流れを書き出し、そのために必要とされるスキルや能力を一つ一つ整理していきましょう。そうすれば自ずと、いつまでにどの業務をできるようになって欲しいか、そのためにはいつまでにどんなスキルを身につけて欲しいかなど、具体的な新人教育の道筋が浮かび上がってくるはずです。それらをマニュアルとしてまとめれば、翌年以降も業務内容の変化や新人のスキルに合わせてアップデートする形で長く使用することができます。
また、業務内容を整理することを通じて、不必要な業務や省力化できる業務が見えてきて、業務の改善・効率化につながることもあります。日常の業務に加え、新人教育のマニュアル作りも担当するとなると負担に感じられるかもしれませんが、業務効率化のための見直しの機会でもありますので、しっかり取り組んでみることをおすすめします。

ノート

マニュアル作成の注意点

新人教育に限らずですが、マニュアルには必要な情報が過不足なく、簡潔な表現で書かれていなければなりません。必要なポイントが書かれていなかったり、情報量が多すぎて煩雑だったりすると、現場で使いにくく、結局は活用されなくなってしまう場合が多いでしょう。せっかく人や時間的コストをかけて作成するのですから、実際に活用できるマニュアルでなければ意味がありません。本当に「使える」新人教育マニュアル作成するために注意すべき点を紹介しますので、作成の際の参考にしてください。

全体の内容が見通せるような構成にする

マニュアルを作る際、いくつも項目を立ててそれぞれについて詳しく説明していくことになりますが、項目は最初に目に入りますので非常に重要です。現場でマニュアルを活用する際に、探したい項目がすぐに見つからなければ使いにくいので、項目を順に追っていくことで業務の全体を見通せるようなものにすることが大切です。
そして、構成は目次化します。

読み手の視点に立って、簡潔に書く

業務内容の解説は、その業務に慣れている方が担当することが多いため、つい専門用語を使ってしまったりステップを簡略化して書いてしまったりしがちです。その業務に詳しくない人に伝わるかどうかを常に意識して簡潔に書くことが大切です。
できるだけ専門用語は用いず、使う場合はその意味について解説を付しておくとよいでしょう。

特に重要な点は一目でわかるようにする

新人教育の担当者は、忙しい普段の業務にプラスして新人教育をおこなうことになりますので、マニュアルをじっくりと読み込む時間を取れない可能性があります。そんな場合でも、ざっと目を通すだけで特に重要な点だけは漏れなく伝わるように、図解や太字などを活用して要点が目立つようにデザインすることが重要です。

複数人で手分けした場合には、最後に全体のトーンなどを整える

すべてを一人の人が担当するのではなく数人で手分けしてマニュアルを作ることも多いかと思いますが、その場合どうしても情報の量や深度、文調などが人によって違うため、全体としては読みにくいマニュアルになってしまいがちです。複数で手分けした場合には、最後に編集責任者がそういったトーンの調整をおこなうと読みやすいマニュアルになるでしょう。またその際、マニュアル作りに関わっていない人にチェックを担当してもらって、わかりにくい点などを指摘してもらうとより伝わりやすい、使えるマニュアルになります。

新人教育で役立つ無料テンプレート

新入社員一人ひとりによって必要とされる教育は異なるので、すべての部署や新人研修で同じフォーマットを利用できる訳ではありませんが、共通化できるところはきちんと共通化することで管理の手間や時間が省けます。
たとえば、新入社員全員に共通するマナーなどの一般的な研修に使える教材やテスト、研修全体のスケジュール管理などは、無料のテンプレートを活用すれば、イチから作成する必要がなく、自社に合わせてアレンジもできますので便利です。
また、教材だけでなく新人研修報告書なども無料のテンプレートがありますので、うまく活用して省力化を図るとよいでしょう。
マナーについては、教材に書かれている内容だけでなく、「なぜそうする必要があるのか」という説明を補足することで、より身につきやすくなります。

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まとめ

会社の利益に貢献する人材をイチから育てあげることは、決して簡単なことではありません。今まで先輩たちがやってこられたノウハウを蓄積し、活かしていくために、専用のテンプレートも導入しながら「新人教育マニュアル」を作成してみてはいかがでしょうか。

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