お祝いに・内祝いに のし紙のマナー

2017.03.15

お祝いに・内祝いに のし紙のマナー
結婚、出産、入学、卒業など人生の節目のお祝いに、お中元、お歳暮など季節のご挨拶に、また、葬儀、法事の御供に贈答品を贈る際には、のし紙をかけますね。
この「のし紙」、日本古来の贈答マナーに由来した習慣です。誤った使い方をすると失礼になることもありますので、基本はおさえておきましょう。

「のし紙」は日本古来の贈答様式

のし紙は、贈答品にかける紙で、のし・水引で構成されています(のしは付けない場合もあります)。
かつては、進物に奉書紙という厚手の和紙をかけ、紙をこよった紐で縛り、右上に縁起物の熨斗鮑を添えて贈りました。それを簡略化し、1枚の紙に印刷したものが現在ののし紙です。
そして、水引の結び方、のしには意味があります。

のしの意味

のし
もともとは、長寿をもたらすものとして縁起の良い「熨斗鮑(のしあわび)」を贈答品に添えていましたが、次第に簡略化され、今のような形になりました。のし=熨斗鮑ということから、生ものを贈る場合や、葬儀・法事などの弔事、病気や災害のお見舞いには付けません。

水引
かけ紙の飾り紐に由来します。見本のような蝶結びのほか、結び切り(本結び)タイプがあります。色の組み合わせも、慶事と弔事で異なります。紐の本数は、5本、7本、9本、婚礼の場合は10本の紐をかさね、結びます。

表書き
贈答品の目的を記します。

名書き
贈り主の名前(姓名または姓、親しい間柄では名だけのことも)を記します。

水引の結び方には意味がある

水引には、大きく分けて2種類の結び方があります。

蝶結び(花結び)結び切り(本結び)

ひとつは「蝶結び(花結び)」、これは、何度も結びなおせるため、何度あってもよいお祝いごとに使います。ほとんどのお祝い事はこのタイプです。
もうひとつは「結び切り(本結び)」、ほどけない結び方ですので、結婚など一度限りのお祝いや、葬儀などの弔事に使います。

なお、結び切りには、結び目を8の字のように交差させた「あわじ結び(あわび結び)」もあります。一般には結婚や葬儀・法事などの弔事用に使われますが、関西など一部地域では、一般のお祝い事にも使われることがあります。

水引の色ですが、お祝い事には紅白または金銀、葬儀や法事には黒白、黄白(地方により習慣が異なります)、双銀などを用います。

奇数と偶数「数」の持つ意味

あらゆる物事を「陽」と「陰」に分類した陰陽思想によれば、奇数は「陽」、偶数は「陰」となり、光や上昇といった性格を持つ「陽」の奇数は縁起のよいものとされました。
その考え方はのし紙にも反映されており、水引の数が5本、7本、9本なのはそのためです。
婚礼用ののし紙の水引は10本ですが、これは、両家の結びつきにより「5本×2」となり、10本なのです。

また、近年ではあまり気にされなくなりましたが、表書きの文字数も、お祝い事の場合は奇数、とすることがあります。たとえば、入学祝の表書きは、「祝御入学」が偶数(4文字)になるため、「祝 御入学」とスペースを入れたり、「御入学御祝」と5文字の表書きを用います。

目的別 のし紙のパターンと表書き

贈答の目的別に、のし紙のパターン、表書きの内容をまとめました。

お祝い
婚礼紅白結び切り寿御結婚御祝祝御結婚紅白、または金銀の結び切り(あわじ結び)、のし有
出産紅白蝶結び御出産御祝御出産祝紅白蝶結び、のし有
結婚記念○婚式御祝
結婚25年目が銀婚式、50年が金婚式、75年がプラチナ婚式
紅白蝶結び、のし有
入学・卒業御入学御祝祝御入学御卒業御祝祝御卒業紅白蝶結び、のし有
昇進・転勤御栄転御祝祝御栄転紅白蝶結び、のし有
新築・開業御新築御祝祝御新築御開業御祝祝御開業紅白蝶結び、のし有
長寿祝還暦、還暦之御祝紅白蝶結び、のし有
叙勲・受賞御受章御祝御受賞御祝紅白または金銀蝶結び、のし有
お祝いのお返し・内祝内祝紅白蝶結び、のし有
病気見舞お礼紅白結び切り快気祝快気内祝御見舞御礼
※病気が全快した場合は快気祝・快気内祝、引き続き養生が必要な場合は御見舞御礼
紅白結び切り、のし有
ご挨拶
中元・歳暮紅白蝶結び御中元御歳暮紅白蝶結び、のし有
年賀御年賀お年玉紅白蝶結び、のし有
送別御餞別紅白蝶結び、のし有
葬儀・法事・仏事
通夜・葬儀黒白結び切り

黄白結び切り
御供(黒白黄白
※金封の場合は御霊前、御仏前(仏式)、御香典(仏式)
黒白結び切り、のし無
黄白結び切り、のし無
※地方により異なります
法事御供(黒白黄白)、御仏前(仏式)(黒白黄白黒白結び切り、のし無
黄白結び切り、のし無
お返し(引き出物)志(黒白黄白黒白結び切り、のし無
黄白結び切り、のし無
お返し(香典返し)志(黒白黄白)、七七忌志、満中陰志(黒白黄白)、忌明志
※地方により異なります
黒白結び切り、のし無
黄白結び切り、のし無
※地方により異なります
お見舞い
病気見舞い紅白結び切り御見舞紅白結び切り、のし無
災害見舞い御見舞、災害御見舞紅白結び切り、のし無
部屋見舞い紅白蝶結び御部屋御見舞紅白蝶結び、のし有

贈り主の名前はどう書く?名書きのマナー

のし紙の水引の下の部分には贈り主の姓名を毛筆で書きます。
基本的にはフルネームで書きますが、目上の人から目下の人に送る場合は、姓だけのこともあります。
家族など親しい間柄の場合は、下の名前のみの場合もあります。
また、連名で書く場合、目上の人から順に書き入れます(一番右が一番目上)。会社名を添える場合は、個人名の右上に書き添えましょう。

内のしと外のしの違い

贈答品にのし紙をかける場合、包装紙の上、つまり、相手に見えるようにかける場合(外のし)と、のし紙をかけてから包装紙で包む場合(内のし)があります。

その使い分けについて特に定められているわけではありませんが、通常は、目的と贈り主がわかりやすい「外のし」、配送する場合は、のし紙が破れないように「内のし」、また、内祝いなど控えめにしたい場合は「内のし」にすることが多いようです。

表書きの注意点

表書き・名書きは毛筆で

のし紙は、贈答マナーにのっとった形式です。そのため、表書きや贈り主の名前は毛筆で書きましょう。印刷する場合も、毛筆書体を使いましょう。

毛筆フォント各種:フォントマーケット

「寸志」は慶事にも弔事にも使われる

慶事、弔事の表書きは通常異なりますが、稀に両方に使われるものがあります。「寸志」は、ちょっとしたお礼を渡すときに使いますが、葬儀や法事の際にも使います。のし紙を選ぶとき、慶事・弔事を間違えないように注意が必要です。

目上の方には失礼な表書き

「寸志」は、目上の方に渡すものに使っては失礼にあたります。表書きは「御礼」としましょう。

葬儀の際の表書きは宗教に注意

葬儀や法要に際し、「御香典」「御仏前」という表書きで金銭をお渡しする場合があります。ただし、これらは仏教のことばですので、神道やキリスト教など、仏教以外の宗教の場合は使いません。
通夜・葬儀で金銭をお渡しする場合、「御霊前」でしたら宗教を問いませんし、神道の場合は「玉串料」、キリスト教でしたら「お花料」を使うこともあります。
なお、「御仏前」は、忌が明けてから使います。忌明までの期間は、故人がこの世とあの世の中間にあり、四十九日が明けて仏のもとに至るという考え方からです。

終わりに

最近では、「ありがとう」「いつまでもお元気で」などカジュアルな表書きや、絵柄の入ったのし紙など、自由な表現も増えてきました。
のし袋も、従来の形式にこだわらないスタイリッシュなデザインや布地を使ったもの、華やかな水引など、バリエーション豊富になってきました。

親しい相手に対してなら、時代に合わせて表現が自由になるのもよいことと思いますが、格式を重んじる場や相手に対しては、マナーにのっとった使い方をすることが求められます。
目的や相手によって様式が異なるため、迷うこともあるかもしれませんが、「のし紙」にこめられた意味を理解すれば、判断しやすいのではないかと思います。

<ご注意>
のし紙の様式や表書きについては、地方や宗教、宗派によって習慣が異なる場合があります。ご了承ください。

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