年末の挨拶にビジネスメール!お客様に好印象を与える書き方とは
最終更新日:2023年12月18日
年末の挨拶メールは、ビジネスにおいて重要な位置づけになりうるものです。相手に好印象を与えられる文章を送ることで、新年のおつきあいがスムーズに展開するかもしれません。今回は、取引先やお客様に挨拶メールを送る場合に気をつけるべき点や、内容について、文例とともにご紹介します。ぜひ書き方の参考にご活用ください。
年末の挨拶メールを送る際の注意点
社外の方へ年末の挨拶メールを送る場合、時候の挨拶、そして一年間のお礼、健康や繁栄への気づかい、来年に向けてのメッセージを入れるのが一般的です。基本的なマナーを守ることは大切ですが、あまりに堅苦しいメールだと反対に相手が困惑してしまうかもしれません。一年の締めくくりとして、その年のおつきあいに対する感謝の気持ちを素直に伝えましょう。
なお、宛先を「お取引先各位」などとして、複数名に同じ内容のメールを一斉送信すると、先方に事務的な印象を与えてしまいます。便利だからと手間を省かず、できれば一人ずつ「○○様」と宛名を入れて送りたいものです。
また、社会人として当たり前のことですが、敬語や丁寧語をきちんと使いましょう。普段何気なく使いがちな「良いお年を」といった言葉も「良いお年をお迎えください」と略さずに書きます。送信する前には、誤字脱字がないか、変換ミスがないか、しっかり確認してください。
年末の挨拶メールを送るタイミング
年末の最終営業日は会社によって異なります。早めに休暇を取る人のことも考慮して、早期に情報を発信するのが望ましいでしょう。先方の年内最終営業日よりも1週間から3日前くらいには送っておきたいところです。もし相手の最終営業日がわからない場合、多くの民間企業が仕事納めとなる12月28日を基準として考えて、遅くとも25日までには送るようにしましょう。
年末は何かと忙しい時期なので、ぎりぎりに送ってしまうと読んでもらえない可能性があります。「少し早いですが年末の挨拶をさせていただきます」と断って、早めに挨拶を済ませるのもひとつの方法です。
年末の挨拶メールの件名は?
年末ともなると、先方が受信するメールの数が多くなることが予想されます。忙しい相手にもすぐに用件が伝わるよう、一目で年末の挨拶メールとわかる件名をつけましょう。とはいえ「年末のご挨拶」と書くだけでは送信者が誰だかわからず、迷惑メールに間違えられるかもしれません。「年末のご挨拶 ○○株式会社 山田太郎」「○○株式会社より年末のご挨拶」など、件名に自分の会社名や名前を入れておくことをおすすめします。
取引先への年末挨拶メール-作成時のポイント
年末の挨拶メールでは、一年間お世話になったお礼や来年の抱負などに加え、年末年始の休日や営業時間についても明記します。会社によっては年末年始も休まず営業しているケースもありますので、前もって正確に伝えておくことが大切です。相手よりも自分の休みが長いのであれば、その際の対応の仕方なども知らせましょう。
また「5日より通常どおり営業いたします」などと書くのはNGです。「通常」には「いつもどおり」という意味があり、重複表現になります。「5日より通常営業いたします」であれば間違いではありません。
取引先への年末挨拶メールの文例
株式会社〇〇
△△様
いつも大変お世話になっております。
株式会社〇〇の□□です。
いよいよ年の瀬も迫り、
お忙しい日々をお過ごしのことと存じます。
本年は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
来る年もさらなるサービス向上を目指し、
より一層の努力をしてまいりますので、
変わらぬご厚誼を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
なお、弊社の年末年始の営業日についてご案内申し上げます。
年内営業:12月28日(木)17時まで
(12/29〜1/4は、休業とさせていただきます)
年始営業:1月4日(木)9時より
※休業中の緊急連絡先:000-0000-0000(□□携帯)
期間中は何かとご迷惑をおかけいたしますが、
何卒ご了承のほど、お願い申し上げます。
向寒の折から、お体を大切に、
どうぞ良いお年をお迎えください。
(メール署名)
お客様への年末挨拶メール-作成時のポイント
特定の取引先に対して挨拶メールを送る企業と違って、店舗などの場合は一般のお客様にまとめてメールを送るケースが多くなります。この場合、宛先を「お客様」としても構いません。一年間、自社の商品やサービスをご愛顧いただいた感謝の気持ちを、誰にでも通用するようなシンプルな言葉で綴るのがポイントです。年末年始の営業日・営業時間は必ずお伝えしましょう。
お客様への年末挨拶メールの文例
お客様
または△△様
○○ショップの□□と申します。
今年も残すところあとわずかとなりました。
本年も格別のご愛顧を賜り厚くお礼申し上げます。
来年もスタッフ一同、皆様にご満足頂けるサービスを心がける所存でございますので
より一層のご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
なお、誠に勝手ながら、年末年始は下記の日程で休業させていただきます。
年末年始休業 2023年12月30日(土)~2024年1月3日(水)まで
休業中のお問い合せにつきましては、
2024年1月4日(木)以降に対応させていただきます。
ご迷惑をおかけしますが、何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます。
明くる年も変わらぬご愛顧をいただけますようお願い申し上げて、
年末のご挨拶とさせていただきます。
○○ショップ
店長 □□
スタッフ一同
取引先から先に年末の挨拶メールをもらったら
本来であれば、こちらから先手を打って年末の挨拶をしたいところですが、不本意ながら後手に回った場合はすぐに返信するのが基本です。忙しくても後回しにせず、できるだけスピーディーに対応しましょう。
基本的に通常の挨拶メールと同じ内容で構いません。ただ、文末を「どうぞ良いお年をお迎えくださいませ」を「○○様も、どうぞ良いお年をお迎えくださいませ」に書き換えます。先にご挨拶をいただいたお礼の一文を添えると良いでしょう。
年末の挨拶への返信メールの文例
株式会社〇〇
△△様
いつも大変お世話になっております。
株式会社〇〇の□□です。
ご多忙にも関わらず、
ご丁寧に年末のご挨拶をいただき誠に恐れ入ります。
本年のご愛顧に心より感謝いたしますと共に
来年も変わることなくお付き合い下さいますよう
よろしくお願い申し上げます。
なお、弊社の本年度の営業は、
12月28日(木)17時をもって終了となります。
年明けは1月4日(木)9時より営業を開始致します。
ご迷惑をおかけいたしますが、
何卒よろしくお願い申し上げます。
今年も残り少なくなりました。
△△様もお風邪など召されぬよう
ご自愛いただき、良い年をお迎えくださいませ。
(メール署名)
もし年末の挨拶メールを送り忘れたら
本来あってはならないことですが、取引先から先に挨拶メールをもらっていたのにもかかわらず、年内の最終営業時間内に返事を出しそびれていた…というケースも起こりえます。この場合は、あわてて年内の挨拶メールを送っても印象が悪くなるばかりです。仕事始めの朝一番に新年の挨拶メールを送りましょう。
新年の挨拶メールを送る際の注意点
新年の挨拶メールを送る際は、旧年中にお世話になったお礼と新年の変わらぬお付き合いをお願いする言葉を記します。年末の挨拶ができなかったことに対するお詫びの一文を添えましょう。
まとめ
時代の流れとともに年賀状を廃止する会社が増えてきましたが、ビジネスにおける信頼関係を築くために年末年始の挨拶が重要なことには変わりません。
年末の挨拶メールを送る際には、基本的なマナーを守りつつ、感謝の気持ちをしっかり伝えましょう。今回ご紹介したのは、ほんの一例です。これらを参考に、あなたらしい文章を作成してください。
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■参考書籍
『ビジネスメールそのまま使える全文例&言い換えフレーズ例』(株)スピーキングエッセイ/秀和システム