コロナ直撃で新人研修が激変!ウィズ・コロナ時代の研修のあり方

2021年03月31日

コロナ直撃で新人研修が激変!ウィズ・コロナ時代の研修のあり方
新入社員の入社シーズンになりました。
入社後、まず実施されるのが新人研修です。研修では、社会人としてのビジネスマナーや電話のマナーなど基礎的な知識のほか、企業理念や価値観の醸成、部署での役割などを身につけてもらう必要があります。

しかし、2020年度の新人研修時期に、新型コロナウイルスの直撃を受けたことで、従来通りの実施が困難となり、多くの企業で新人研修のあり方が一変してしまいました。なかには、研修内容の変更や延期・中止を余儀なくされた企業もあり、人事担当者や管理職の人々からも戸惑いの声があがりました。

このコロナ禍における新人研修の一つの対策手段として、オンライン研修が注目されています。今回は、コロナ直撃で2020年度の新人研修がどう変わったのか、オンライン研修のメリットやデメリット、課題、ウィズ・コロナ時代の研修のあり方について紹介します。

2020年度・上場企業における新人研修の実態

政府は、2020年3月から拡大しはじめた新型コロナウイルスの感染者の急増により、4月7日に埼玉、千葉、東京、神奈川、大阪、兵庫、福岡の7都府県に緊急事態宣言を発出しました。

コロナ禍で実施された新人研修は従来の集合型スタイルからどのように変わったのか、産労総合研究所が上場企業等から任意に抽出した約3,000社を対象に実施した調査結果をみていきましょう。

新人研修を実施した割合は?

折からの感染拡大や緊急事態宣言が、3月から4月の新人研修期間と重なったことで、各企業は従来通りの研修が難しくなりました。どのくらいの割合の企業が新人研修をおこなったのでしょうか。

産労総合研究所の調査結果によると、企業規模を問わず、当初予定の日程で新人研修を開催した企業は、約7割ありました。また、遅らせて実施したのは2割という結果が出ています。残り1割弱の企業は、人事主管ではなく配属先の部門で新人教育をおこなっています。
調査対象企業のすべてが、なんらかの形で新人研修をおこなっており、コロナ禍とはいえ、社会人として重要な新人研修を中止するわけにはいかないという企業の考えがうかがえます。

新人研修の開始時期

同調査によると、導入研修を4月中に行った上場企業は全体の8割以上を占め、過半数以上の企業は従来通りのスタイルで実施したことがわかりました。

大企業は採用人数も多いことから、5月25日の緊急事態宣言解除後の6月~7月に新人研修を開始したケースが2割程度でした。それに対し、中小企業のうち従業員数が299人以下の企業の9割近くは、新人研修を延期することはなく、4月中に開始しています。

新人研修スタイルの変更

従業員数3,000人以上を抱える大企業の4割近くは、全部または一部をパソコンやネットワーク、アプリケーションツールなどを用いたICT研修に変更しており、9割近くは習得内容や要素をやむを得ず減らしたと回答しています。

一方、中小企業の約8割は研修スタイルに変更はなく、ICTを活用した研修に切り替えたのは1割強でした。想定外のコロナ禍において、急遽変更するのが難しかった現状がうかがえます。

コロナの影響でオンライン研修が普及

これまで多くの企業が採用してきた従来の新人研修は、多くの人数が会議室や会場などに集合し、講師が対面して講義する集合研修でした。しかし、コロナウイルス感染拡大防止策として「3密回避」が推奨されたため、コロナ禍での新人研修は、オンライン研修に重点が置かれています。

オンライン研修には、主に次の2種類があります。

●録画内容を閲覧し、自己学習によりおこなう研修
●ライブ動画配信により、双方向のコミュニケーションを取りながらおこなう研修

こうしたオンライン研修には、メリットがある一方でデメリットや課題も指摘されています。

オンライン研修のメリット

オンライン研修のメリットは、パソコンやスマートフォンなどの機器(デバイス)を用いることで、企業からの情報を自宅や部署に着席した状態で得られることです。支店を数多く抱える企業にとって、新入社員が本社や研修施設まで移動して受ける必要がないため、感染防止という観点からも大きなメリットがあります。
さらに、オンライン研修を利用することで、会場の確保が不要になるほか、遠方から来る新入社員への交通費や宿泊経費削減にもつながります。

録画内容を閲覧する形でおこなう新人研修は、研修期間を柔軟に設定できるほか、日程変更による時間のロスや外部講師へのキャンセル料の心配もありません。
新入社員にとってのメリットには、分割学習や反復学習ができる点があります。また、新入社員がリラックスした状態で研修を受けられるのも有益でしょう。

ライブ動画配信による新人研修は、オンライン会議システムを利用して、新入社員全員に向けての研修がおこなえます。全員の顔を見ながらの研修や、複数名のグループ分け、研修担当者への質問などもでき、全体でコミュニケーションを取れるのが特徴です。

オンライン研修のデメリット・課題

メリットの多いオンライン研修ですが、デメリットや課題もあります。オンライン研修は映像や講師の説明により学習するため、技術系などの実戦練習を要する研修には不向きです。

動画閲覧タイプの研修は、ほかの新入社員の顔がわからない不安も大きく、疑問が湧いたとしてもすぐには質問できません。研修終了後に周囲で確認し合う、といったこともできません。また、自宅で受ける場合には、集中力に欠ける可能性があります。企業担当者にとっては、理解や習熟度の確認がしにくい点もデメリットです。

ライブ動画配信タイプの新人研修は、講師とのコミュニケーションが取れるものの、講義を止めてまで質問するのは難しく、一方的な講義になりがちです。また、双方ともにインターネットの回線状況によっては、動画をスムーズに配信・閲覧できないケースや音声が聞き取りにくいなど、講義に集中できない可能性があります。

こうしたオンライン研修の課題解決策として、ポイントを4つ挙げます。

1.新人研修規模にマッチしたオンライン会議システムを選定する
2.新入社員側のインターネット環境の確認および事前テストを実施する
3.一方的に進めず、途中で質問タイムを設ける
4.新入社員全員の顔が見える形で研修を実施する


企業側には、研修人数に応じたオンラインシステムを導入すると同時に、新入社員が参加しやすい講義の進め方や雰囲気作りが求められます。

また、新入社員によってはスマホのみしか所有していないこともあるため、パソコンが必要な場合は事前にデバイスの種類がわかるアンケートをとるなどして、全員がスムーズに参加できるオンライン環境を整えておきましょう。パソコンを所有しない場合はどうするのか、といった詳細部まで決定しておく必要があります。

ウィズ・コロナ時代の新人研修のあり方

新型コロナウイルスの終息がみえない中、企業は今後の新人研修のあり方を本気で考えなければなりません。
企業全体では中小企業や小規模事業者がほとんどを占めています。前述したように、パソコンやネットワーク、アプリケーションツールなどを用いたICT研修をおこなった中小企業は1割強でした。

2021年の新年度を迎え、新型コロナウイルス変異株の感染拡大、第4波到来との声も聞こえます。事業内容や規模にもよりますが、密を避けるため、オンライン研修が求められる状況はまだしばらく続くでしょう。
ただ、オンライン研修で注意したいのは、企業目線に傾き過ぎて、新入社員たちの気持ちが「おいてけぼり」になっていないか、という点です。研修内容を理解できているかの確認や、質問しやすい雰囲気づくり、また、新入社員同士でコミュニケーションを取れる機会を設けることも安心感につながります。

まとめ

新人研修は、ビジネスマナーやさまざまな基本知識を身につけてもらうために欠かせません。しかし、新型コロナウイルスの終息時期はいまだ不透明です。
オンライン研修を初めて実施する場合、最初からスムーズにはいかないかもしれませんが、新入社員の理解度や反応などもチェックしながら、ブラッシュアップしていってください。

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