天の川によって隔てられた恋人、織姫と彦星が1年に1度の逢瀬を許されるのが7月7日、七夕の夜。この日は、笹に五色の短冊や飾りをむすび、織姫、彦星に願いを託します。
そもそも七夕行事は、中国古来の風習「乞巧奠(きこうでん)」が伝わったものとされています。この行事は、天帝の娘で機織りの名手、織女(織姫)にちなんだもので、7月7日の夜、織女星を眺め、技芸の上達を願いました。
これが五節句のひとつとして宮中行事に取り入れられたのに対し、民間では、もともとあった土着の信仰−−−盆迎えの禊や収穫祭といった意味合いの儀式がおこなわれていたそうです。これもまた、七夕の起源とされています。
そして、現在の「七夕」は、これらが融合して成り立ったものだとか。
今でも各地では有名な七夕祭り、また七夕起源のお祭り・風習がありますが、その意味合いや起源を調べてみるのもおもしろそうですね。
蛇足ですが、せっかくのロマンティックな星祭りも、梅雨が明けきらぬ時期なので、なかなか星を見ることがないのが残念です。
そもそも古来の行事は旧暦で日にちが定められていたもの。これをそのまま新暦にもってくると、どうしても時期がずれてしまいます。七夕も本来、8月(今年は8月22日)の行事だったのですが・・・。
夜が闇であった昔なら、その時期には、空を貫く天の川と、その両岸にひときわ輝く織女星(ベガ)と牽牛星(アルタイル)が美しく見えたことでしょう。そんな夜空のもとでなら、星に願いを、という気分にもなるのですが・・・。
さて、今年、織姫・彦星は私たちに姿を見せてくれるのでしょうか?
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